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カリフォルニアのピノ・グリとおでんの絶妙なマリアージュ!

家庭で美味しいお料理と一緒にワインを楽しむことって、特別な時間を生み出しますよね!今回は、ちょっぴり珍しいカリフォルニアのピノ・グリを使ったワインペアリングをご紹介します。

ワインのご紹介

今日のワインはHAHN Pinot Gris California 2021 (ハーン ピノ・グリ カリフォルニア 2021)です。

ハーン・ワイナリーはカリフォルニアのモントレーにおけるワイン作りの先駆者です。カベルネ・ソーヴィニヨンなど他のブドウ品種のワインは、某日系エアラインのビジネスクラスに採用されるなど、こちらのワイナリーをご存知の方も少なくないかもしれません。

私、ピノ・グリって結構好きなんです。特にフランスのアルザス地方のピノ・グリ。というか、アルザス品種はどれも好きかも。いつかまたアルザスに行きたいな。

「また」というのは、一度行ったことがあるからですが、その頃はワインに詳しくなかったので、ワイナリーもブドウ畑も見ることはありませんでした…。ガイドブックには「アルザスは白ワインで有名なワイン産地です」って書いてあるじゃないですか。それを見て、お土産屋さんのようなワインショップに入ってみたものの、どれを選べば良いか分からないし、市内を歩いてもワイン施設みたいなものは見つからない。せっかくこんなに遠くまで来たのに、もったいないな、って感じたんです。

その体験から初心者向けのワインレッスンに参加するようになり(省略)今に至ります。

ピノ・グリは、レモンや桃、トロピカルフルーツなどの香りを呈するミディアム〜フルボディの白ワインです。

同じ品種で「ピノ・グリージョ」と呼ばれるものもありますが、こちらはイタリアで作られます。フランスのピノ・グリに比べて、ずっとライトボディでカジュアルで飲みやすいものが多いですね。

それ以外の国で作られるワインの場合、フランス寄りのスタイルのものは「ピノ・グリ」、イタリア寄りのスタイルのものは「ピノ・グリージョ」と、名前が変わるそうです。

今日のワインは「ピノ・グリ」と書いてあるので、フランス寄りのリッチなタイプのはず!そう考えて、購入しました。ピノ・グリ…というか、アルザス品種は、実は和食にも合いやすいって言われているので。

実際に味わってみると、こちらのカリフォルニア産ピノグリは、アルザスのものとは一線を画す特徴があります。甘さ控えめで、レモンとミラベルの爽やかな香りとミネラル感が楽しめ、微かな苦みも感じられます。これは、和食との相性を考える上で興味深いポイントです。

おでんとの組み合わせ

おでんの具は、大根、ちくわ、こんにゃく、もち巾着、はんぺん、卵、鶏手羽元、昆布です。どれも私が好きな具材ばかり。自分で作ると、自分が好きな具ばかりをチョイスできるのがよいですよね。

お出汁は、昆布を水から加熱して昆布出汁を取ったあと、粉末のあごだしと鶏手羽元も加えて、さらに醤油とみりんを入れて作りました。

それではさっそくおでんと合わせて、いただいてみましょう!

ふむふむ。そのままでは可もなく不可もない。美味しいんだけれど、美味しさを構成するパーツが倍増するわけでもなく、全体がより一層美味しくなるわけでもない。かといって、不快な味わいが出てくるわけでもない。

こんな時は、ブリッジ食材の力を借りるに限ります。ワインとお料理の味わいを結びつけ、ペアリングの精度を上げるのがブリッジ食材。食材だったり調味料だったりスパイスだったり…。

今日のワインは、レモンとミラベルの香りが支配的。そして少しの苦みを感じます。これらの構成を生かすアプローチを試してみましょう。

まずは、おでんといえば!の柚子胡椒。セブンイレブンのおでんに柚子胡椒が付いていたのが、私が初めて、おでんに柚子胡椒を添える食べ方を知ったきっかけでした。それ以来、この組み合わせは大好きなのです。

But!!! 今日のワインには合わない(T . T) 意外と相性が悪いことが判明しました。辛みが目立ってしまうので避けた方が良いかもしれません。残念ながら…。

家にはもう一つ、橘系調味料がありました。塩すだちです。

すだちを沢山いただいた時に、ヨーグルトメーカーで麹と合わせて発酵させておいたものです。

自家製塩すだち

これが素晴らしいペアリングとなりました!柑橘感がピノグリの爽やかな特徴と合い、ほろ苦さがさらなる深みを与えます。
ただし、塩すだちは基本的に塩分が高めなので、控えめに使うことが大切ですね。

食事とワインの調和を大事にしつつ、お料理のアクセントに使ってみてください。楽しいひとときが広がることでしょう。ご家庭で、おいしい和食と素敵なワインを楽しむための新しい発見をお楽しみください!