最近「甲州」というブドウ品種が気になっています。
甲州というブドウ品種は、日本の土着品種で、主に山梨県で生産されています。甲州からは、実にさまざまなタイプのワインが作られています。
- 二次発酵を促したスパークリングワイン
- 果実の香りを最大限に活かしたすっきりタイプ
- 澱と接触させることで独特の旨味や複雑みを引き出すシュール・リータイプ
- 樽を使って熟成させることで厚みやふくよかさを出す樽熟成タイプ
- 長時間醸すことで白ブドウのタンニンや複雑みを引き出すオレンジワイン
- 果実の甘味を引き出した甘口タイプ
ある日、ふとこんなふうに思ったのです。「甲州だけでフルコースもいけちゃうんじゃないか?こんなブドウ品種ある?なかなかないよね。すごいじゃん!!」と。
さらに気に入ったのが、最近のDNA解析の結果、その起源は中央アジアのコーカサス地方にあり、シルクロードを通り、中国を経由して日本に伝えられたんじゃないかという説。
シルクロード…なんてエキゾチックな響きなのでしょう。
でも私、ふだんは輸入ワインを飲むことが多くて、そんなに甲州って詳しくないんですよね。もっと甲州のこと知りたい!
甲州を使ったワインといえば山梨県ですが、勝沼には「ぶどうの丘」という勝沼ワイン飲み放題の施設があると聞きつけ、さっそく行ってみました。
思った通り、地下カーブの半分が白ワインコーナーで、そのほとんどが甲州です。これだけあれば、好みの甲州ワインも見つかりそうです。
とはいえ、徒歩と電車で帰らなければなりません、(↓の写真:ぶどうの丘、こんな山の上にあるのです)
泥酔しないよう注意しながら、甲州はほとんど味見してきました。
それでは私が気に入った甲州ワイン10選、さっそく見てみましょう!
すっきりタイプ
ラベルヴィーニュ甲州 2023(ラベルヴィーニュ)
オレンジの風味が溢れるすっきり美味しいワイン。
以下のWebサイトには「海鮮料理や鶏肉料理などに良く合います」とありますが、鶏肉料理も鶏ハムくらい軽い方が合いそう。
1,980円
https://budounooka.com/shop/item/detail/item-8320028.html
古代甲州 2022(大和葡萄酒)
こちらは上のラベルヴィーニュよりも、もっと和柑橘の感じでしたね。柚子!って思いました。
指定文化財「甲龍」より枝分けした甲州種を使っているそうです。だから「古代」なのでしょうか?名前のインパクトがなかなかで、恐る恐る試飲したのですが、酸味と果実味のバランスも良くて、美味しかったです。
2,041円
https://budounooka.com/shop/item/detail/item-180241.html
山梨 甲州 2022(マンズワイン)
マンズワインさんはさすがに美味しいです。褒め言葉として合ってるかわかりませんが、キレイに作られたシャルドネみたいで美味しいと感じました。
1,990円
https://budounooka.com/shop/item/detail/item-170175.html
シュール・リータイプ
勝沼甲州シュールリー 2022(麻屋葡萄酒)
どちらかというと、すっきりしたシュールリー。シュールリー期間は6ヶ月間だそうです。
2,310円
https://budounooka.com/shop/item/detail/item-10391.html
ルバイヤート甲州シュールリー 2021(丸藤葡萄酒工業)
上のAsayaさんのと比較すると、よりまろやかなシュールリータイプの甲州ワインです。
2,200円
https://budounooka.com/shop/item/detail/item-160252.html
樽熟成タイプ
プレミアムキュベ甲州 2022(イケダワイナリー)
エレガントなワインです。ヨーロッパの冷涼な地域で作られるワインのような、クリーンで上品な味わいでした。
2,390円
https://budounooka.com/shop/item/detail/item-1670110.html
蕾 2022(大和葡萄酒)
本日、1〜2を争う美味しさだった樽タイプの甲州。これは美味しかったです!
今回、いろいろなタイプの甲州をいただいて気づいたことは、甲州は、アルコール度数が上がりにくい品種なので、あまり派手に樽を使うと、樽香がわざとらしい感じになる気がしました。
しかし、こちらの蕾や下のラベルヴィーニュは、ふくよかで厚みがある一方、樽香はとても穏やかで上品。繊細な和食にも合うだろうなーと思いました。
2,261円
https://budounooka.com/shop/item/detail/item-180242.html
ラベルヴィーニュ 甲州 樽発酵(ラベルヴィーニュ)
ラベルヴィーニュさん、2回目の登場です!たぶん、私はこのワイナリーさんの味わいが好きなのだと思います。
「蕾」同様、好きなタイプの樽熟成甲州ワインでした!樽の香りが控えめなのに、味わいはふくよか。
ぶどうの丘のオンラインショップには掲載がなかったので、楽天市場のリンク貼っておきます。
2,420円
甘口タイプ
甲州遅摘み完熟甘口(盛田甲州ワイナリー)
ラベルが渋いな〜!笑
でも甘口ワインの中では一番好きでした。すごくフレッシュな果実の味を感じるのと、酸味と甘味のバランスが良い。甘口ワインではあるものの、甘すぎないのでスルスルとずっと飲めそう。
1,540円
https://budounooka.com/shop/item/detail/item-70386.html
藍白 −あいじろ− 2023(錦城葡萄酒)
こちらは白い花やりんごの香りがするワインです。甘口といっても、オフドライで、後味は辛口ワインに近く、すっきりしています。甘いワインはちょっと…という方にも喜んでもらえそうな、甘辛具合だと思いました。
1,980円
https://budounooka.com/shop/item/detail/item-60165.html
まとめ
作り手さんによって、多彩な甲州のスタイルがあるのが、本当に面白かったです。ここに載せた10本は、あくまでも私が好きな甲州ワインというだけなので、ぜひ「ぶどうの丘」を訪れて、いろいろ試してみていただきたいです。
最初に想定していた通り、味わいの幅が広いので、お料理の守備範囲は広く、「甲州ワインだけでフルコースをカバーする」というのも、できそうな気はします。(ただ、赤身肉とかだとやっぱり難しいかもですね)
また、どのワインも2,000円程度とお手頃価格で買える!!穏やかな味わいのものが多く、和食にも合うので、もっと日常の食卓で、甲州ワインを楽しみたいと感じた1日でした。