酒菓喫茶かしはて「朝菓子の会」
京都に行きました。3月上旬は、まだ桜の季節ではないかなと思っていましたが、河津桜は満開です。すっかり春らしくなってきました。
この日は朝10時に予約をしていた、酒菓喫茶かしはてさんの「朝菓子の会」に伺います。
こちらのお店は、シルクロードをコンセプトにしていて、お菓子をフルコース仕立てで提供してくれる、さらにワインもいただくことができるという前情報をキャッチしていて、次回の京都旅行では絶対に行こうと決めていたお店でした。
店内には、ボタニカルアートの絵画や植物に関する洋書などがセンスよく配置されていて、とても居心地が良いです。デスクの引き出しにも植物に関する書籍が入っていて、それらも自由に読んで良いそう。
お菓子のフルコースはゆっくり提供されるため、待っている時間は好きな本を眺めて、ゆったりとした時間を過ごすことができました。
それでは早速、楽しみにしていたフルコース仕立てのお菓子をご紹介いたします。
アペリティフ:白ワイン
朝菓子の会には、アペリティフの飲み物がついてきます。さらにワンドリンクオーダー制なので、合計2杯以上のドリンクをいただくことになります。白ワインと赤ワインを頼もうか悩みましたが、まだ朝の10時ということで、控えめにして、白ワインのみ注文しました。(でも赤ワインも頼めばよかった笑)
ワインはマルヴァジアというブドウ品種から作られるイタリアのビオワインです。オレンジ、熟した赤いりんご、ハーブの清涼感、かりんのような蜜とか甘い香りがして、軽やかで美味しいワインでした。
1品目:はっさくと金柑のサラダ仕立て
1品目は、季節のフルーツのサラダ仕立てということで、今日ははっさくと金柑のサラダ仕立てでした。自家製チーズとヨーグルト、ディルが添えられています。ドレッシングにはバルサミコ酢、柑橘のオイル、マルドンの塩が使われているそうです。
当日のメニューは、お菓子が提供されるまで知らなかったので、どのワインと合うかとかは何も計算していません。しかし、アペリティフのワインとのペアリングは、とてもよかったです。
ワインと合わせると、柑橘の風味が広がり、鼻を抜けていきます。ディルとワインを合わせたことで、ハーブの爽やかさも強調されて、とても美味しい!
2品目:かぼちゃの温かいお汁粉
2品目はスープ仕立てのお菓子として、かぼちゃの温かいお汁粉の登場です。
暖かくて甘くて濃厚なかぼちゃのお汁粉の上には、小豆、黒豆、かぼちゃの種、そして、スパイス白玉が乗っています。
スパイス白玉は、シナモン、カルダモン、さんしょうが練り込まれた白玉で、一つ一つ、微妙に味が異なっていて美味。かぼちゃの種のパリパリ感がアクセントになって、飽きることなくいただけます。小豆と黒豆も、自然本来の甘みで、ほっこりとして美味しい一品でした。
ワインとのペアリングについては、マルヴァジアだと少し酸っぱいですね。このお菓子合わせるとしたら、もう少し濃厚な方が良いかも。貴腐ワインとか遅積みワインに代表される、穏やかな白の甘口ワインが良さそう。
かしはてさんのお菓子は、甘さが控えめでとても食べやすいです。
中国・雲南省の自家焙煎コーヒー
ここで、ワンオーダー制でお願いしたコーヒーが出てきました。
「ブランデーやワインのように、芳醇で個性的な香りを楽しめます。お茶のように軽やかな風味をどうぞ。ワイングラスにて提供いたします」
そんなメニューのメッセージに惹かれ、注文しました。私の知っているコーヒーと全然違くて、本当にブランデーのようなスモーキーな香りを感じました。
3品目:イチゴのパリブレスト
3品目はメインディッシュ。この日のメインはイチゴのパリブレストでした。
ピスタチオアイスとバニラアイス、エディブルフラワーが添えられとても華やかでかわいい!パリブレスト中にはピスタチオのクリームが挟まれていて、上にはいちごとピスタチオがかかっています。
味わいは、甘さ控えめで、いちごの酸味とクリームがうまく調和して美味しいです。
4品目:食べられる枯山水
最後は枯山水をイメージしたプチフールです。
侘び寂びの美意識を感じる小さな箱庭が、お菓子となって私の手元に!発想が素晴らしすぎます。
左奥は銀閣寺の向月台をイメージしたフィナンシェです。かしはてさん、すぐ近くに銀閣寺があるんです。
手前はチョコレートケーキに抹茶がかかっているお菓子。京都の寺院によくありそうな、苔のお庭を思い起こさせてくれます。
右奥は岩をイメージした抹茶風味のマジパンです。
食後には自由に砂紋を描いて楽しむこともできます(笑)
お腹いっぱい。とても素敵な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。