
手作りタルト・フランベとシャンパーニュのペアリング
年末年始は特別な時間。せっかくだからシャンパーニュを片手に新年を迎えたい、そう思い立ってシャンパーニュを購入しました。毎年この時期は、何を飲もうか、何と合わせようかと考える時間もまた楽しみのひとつです。
シャンパーニュの魅力は、その懐の深さ。どんな料理にも寄り添い、特別なペアリングを見つける手間さえいらないと思えるほど万能です。
とはいえ、ネットサーフィンをしているうちに、アルザス料理とワインのペアリングの記事をいくつか見つけ、ふと「アルザス料理を家で作ってみたい」と思いました。
その中で目に留まったのがタルト・フランベ。調べてみると、材料さえ揃えば意外と簡単に作れるらしいということが判明。
ただ、ネックになりそうなのはフロマージュブランやサワークリームといった特定の乳製品。スーパーで探すのが手間かもしれないと感じつつも、ふと「ヨーグルトメーカーでサワークリームが作れるらしい」という知識を思い出しました。
というわけで、まずはサワークリーム作りからスタート。生クリームとヨーグルトをヨーグルトメーカーにセットしておけば、簡単に完成です。しかし、その時点で肝心のタルト・フランベのことをすっかり忘れていました。
後日、ふと冷蔵庫を覗いたところ、何かの拍子で発見したサワークリーム。「あれ? これ何に使う予定だったんだっけ?」と数秒悩み、ようやく「ああ、タルト・フランベを作りたかったんだ!」と気づいた次第です。
さて、いよいよ人生初のタルト・フランベ作りに挑戦です!
タルト・フランベの作り方
1.生地づくり
強力粉、薄力粉、水、えごま油、塩を混ぜ、ひとまとめにして休ませます。簡単な材料なのも魅力ですね。

2.具材の準備
生地を休ませている間に、玉ねぎを薄切りにし、ベーコンを細切りにします。

3.生地を成形
生地を薄く伸ばします。形は丸でも四角でもOK。

4.サワークリームを塗る
生地の上に、作っておいたサワークリームを薄く均一に伸ばします。これが全体の味わいのベースになります。

5.具材をトッピング
玉ねぎ、ベーコンを並べ、塩コショウとナツメグを振りかけます。


6.焼き上げ
250度に余熱しておいたオーブンで13分焼けば完成!

ペアリング体験
合わせたのは、「G.X. クロシェ アコード ド ブラン ブリュット ブラン ド ブラン」。

シャルドネ100%で造られた、フレッシュで繊細な味わいが特徴のシャンパーニュです。サワークリームの爽やかな酸味と絶妙にマッチし、タルト・フランベの軽やかな食感とも好相性。お互いを引き立て合いながら、シャンパーニュのボリューム感が一層引き立ちます。
アルザス地方の料理といえば通常はアルザスの白ワインを合わせるのがセオリーですが、今回はそのルールを少し外れてみました。それでも驚くほど相性が良く、ペアリングの楽しさを再確認。
ちなみに、タルト・フランベはドイツにも同じ料理があり、「フラムクーヘン」という名前で親しまれているそう。「フランベ」も「フラム」も炎を意味する言葉で、どちらも「炎のケーキ」という意味なんですね。アルザス地方が400年以上ドイツ領だった歴史を考えると、料理が共有されているのも納得です。

最後に、アルザス地方を訪れた際に撮影した写真も添えておきます。
この地域特有の木組みの家々は、ドイツの文化が色濃く反映されています。街を歩いているだけで、両国の文化の融合が感じられる不思議なエリアです。
シャンパーニュとタルト・フランベという組み合わせ、どちらもシンプルでありながら豊かな味わい。特別なペアリング体験を、自宅で手軽に楽しむ贅沢。これは癖になりそうです!
