車がないとワイン旅に行けないと思っていませんか?公共の交通機関を駆使すれば、運転をすることなくワイン旅を楽しむことができます。
今日は世界でも有名なボルドーのメドック地区に連れて行ってくれる路線バスをご紹介いたします。
シャトー街道について
ボルドーにはワイン街道がいくつかあります。その中でもD2(県道2号線)は、ボルドー 市内から北に向けて走る道路です。D2は、有名なメドック格付けの産地を突き抜けている道路なので、「シャトー街道(La route des Châteaux)」と呼ばれています。
メドックと言えば、1855年の格付けで有名ですね。ナポレオン3世の命令により、パリ万博の目玉として、メドック地区のシャトーが1級から5級に格付けられました。この時の格付けは、現代でもボルドーワインの知名度や市場価格に大きく影響を与えています。
シャトー街道は、ワインに詳しい方なら一度は見たことがあるマルゴー、サンジュリアン、ポイヤック、オー・メドックといったAOCを通り抜け、著名なシャトーが続々と現れます。
バスがどのようなルートを通るかGoogle mapsでルート検索してみました。もしシャトー街道にいらっしゃる場合、事前に見ておくと、どこにどんなシャトーがあるか把握できますね。
バスについて
ボルドー 市内 〜 ポイヤック間を運行するのが705番線というバスです。終点のポイヤックまで約1時間20分で到着します。
料金
料金は片道一律2.60ユーロです。1時間20分、50kmもの道のりを移動して2.60ユーロは破格です。
10枚綴りやウィークリーチケットなどのお得なチケットもあるようですので、複数回乗る方はご検討の価値があると思います。
>>> バス料金の案内
運営会社
運営会社はTrans Geronde です。
ボルドー市内のバスやトラム、水上バスを運行しているTBMではありません。したがって、このブログでもご紹介した乗り放題パスは使えませんのでご注意ください。
>>> ボルドーで公共交通機関を使うなら必須!トラム&バスの乗り放題チケット
時刻表
公式ホームページ で確認できます。
検索の枠(「Search our site」)に「705」と入力して検索する
「BORDEAUX – PAUILLAC(ボルドー-ポイヤック)」と記載されている検索結果を開く
検索結果を表示
以上の流れで確認できますが、公式ページが少し使いにくく、705番線の時刻表を探しにくかったので、時刻表のPDFにそのままリンクを貼っておきます。
搭乗紀
往路
バス停は、ボルドー市内の少しはずれにあるプラス・ラヴジ(Place Ravezies、バスの時刻表では「Pl. Ravezies」と表記されています)にあります。
ボルドー中心部からはトラムのC線で行きます。トラムの駅を降りて、ボルドー中心部から進行方向の右手の方にバス停があります。
私は朝の9:30までにポイヤック村に到着していたかったので、7:10発のバスに乗りました。
ボルドーを出発する段階では、乗客はほとんどいませんでした。が、徐々に地元の学生さんなど若い人たちが乗って来ました。
朝が早かったせいか、特に渋滞に巻き込まれることもなく、ほぼ予定通りにポイヤック村に到着しました。
帰路
帰りはマルゴー村から乗車しました。
インターネット上の時刻表を見ると、あまり本数がないように見えるのですが、バス停に貼ってある時刻表を確認すると、30分に1本くらいの間隔で運行していました。
相変わらず空いているバスで、乗車した時は、私たちの他に3組くらいのお客さんがいました。しかし、しばらく乗っていると乗客が増え、ボルドー市内に到着する頃には満席近くになりました。
シャトー街道沿いのシャトー
「シャトー街道」という名の通り、このバスからは多くの格付けシャトーを目にすることができます。目を引くシャトーをピックアップしてみました。
シャトー・ラ・ラギューヌ
最初に出てくる格付けシャトーはシャトー・ラ・ラギューヌです。大きな看板が出てくるので、すぐに分かります。
シャトー・パルメ
カントナック村のお隣はマルゴー村です。マルゴー村に入ると、突如として、建物の影からシャトー・パルメが現れます。
シャトー・フェリエール
シャトー・フェリエールのテイスティングルームはバス停の目の前です。予約不要でテイスティングが楽しめます。
また、近くにはチョコレートやワインショップなど、マルゴー村のお土産が買えるお店もあります。
シャトー・ラトゥール
格付け1級のシャトー・ラトゥール、2級のピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド、ピション・ロングヴィル・バロンは非常に近いところに集まっています。
ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
ピション・ロングヴィル・バロン
まとめ
「車がないとワイナリーツアーはできないんじゃない?」と思う方は多いと思いますが、公共の交通機関を使っての訪問も十分可能です。
確かに不便なこともありますが、地元の方の生活の様子を垣間見ることができる点もまた、旅の一興です。
もちろん、中には公共の交通機関だけでは行きにくいシャトーもあるので、現地オプショナルツアーを組み合わせながら旅程を立てて行くと良いと思います。
私も何度か現地オプショナルツアーは使わせていただいています。