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山梨ワイナリーツアー:シャトー・メルシャン勝沼ワイナリー

2023年6月、ゆるワイン部のみなさんと一緒に「大人の遠足 山梨ワイナリーツアー」に行きました。

新田商店さんの次は、シャトー・メルシャン勝沼ワイナリーを訪問します!

エントランスでは、甲州のブドウがお出迎えしてくれます。まだ小さかったので(小さくなくても…)、これが何の品種なのか分からなかったのですが、すでにシャトーメルシャンを訪問したことのある部員さんから、これは甲州だよと教えてもらいました。

ワイン資料館

さっそくワイン資料館を覗いてみました。

資料館には、書類やワイン醸造器具など、歴史的な資料が多く並びます。ワインの歴史が好きな私には、非常に面白かったです。

例えばこちらは、『愛飲家各位』に宛てた、大黒ぶどう酒(ワイン)の値上げのお知らせです。

『 一升瓶は一本につき20銭、4合瓶は一本につき10銭の値上げ』

また、こちらは昭和初期に使われた、大黒葡萄酒のチラシです。

『浄水で薄めてもブドーそのままの香気が充分あります』

とあるので、当時、ワインは水で薄めて飲むのも一般的だったことがわかります。 さらに、色を黒紫色にするために、重曹を入れても良いとも書いてあって、非常に興味深い。

昔使われていた、ワイン醸造の器具も展示されています。

この道具は、出来上がったワインをフィルタリングするための機械です。

地下にはセラーがあり、大きな樽が展示されています。

こちらの醸造所は1904年(明治37年)に建てられたのですが、当時は地下セラーはなく、昭和初期に作られたそうです。約2,800ℓのワインが入る樽が、なんと19本も置いてあります。こちらの樽は2010年までは現役で、実際に使われていたとか。

小樽もあります。

次は2階に行ってみます。

大きな発酵樽が置いてありました。転落注意!です。

小さな道具類が置いてありますね。

そして、こちらの大切そうな展示品は、明治12年産の日本ワインだそう!永久保存を考慮して、松の天然樹脂で密封されているそうです。

当時の大黒葡萄酒のパッケージには「滋養強壮」と書いてあります。

実は戦前までは、ワインは薬用として売られていたんです。帝国大学医科大学(現東京大学医学部)や全国の公・私立病院にも販売されていたそうです。

あと衝撃的だったのは、戦時中のワイン産業は、ワインに含まれる酒石酸を原料に潜水艦などを探査する音波探知機に用いる「ロッシェル塩」の製造という役割も担っていたこと!

色々、知らなかった日本ワインの歴史を学べました。

ランチ

お弁当

お昼は、ビストロ・ミル・プランタンのペアリングBOXをご用意いただきました!2段になっていて、いろいろな種類のお料理が、少しずつ綺麗に盛り付けられています。


ビストロ・ミル・プランタンInformation

  • Webサイト:http://mille-printemps.com
  • 住所:山梨県甲州市勝沼町下岩崎2097-1
  • 定休日:水曜日・年末年始

お弁当は資料館の中で食べさせていただきました。雰囲気が良くて素敵です!

お弁当のメニューはこちら。

  • タコとクスクスのタブレサラダ
  • 県産豚ロースのコールドポーク
  • 真鯛のポワレ アンチョビ風味白ワインバターソース
  • カプレーゼ
  • 国産鶏もも肉のグリエ ハニーマスタードソース
  • あきたこまちと古代米
タコとクスクスのタブレサラダ
県産豚ロースのコールドポーク
真鯛のポワレ アンチョビ風味白ワインバターソース
カプレーゼ
国産鶏もも肉のグリエ ハニーマスタードソース
あきたこまちと古代米

ペアリングワイン

お弁当と一緒に、ワインも3種類いただきました。いずれもシャトー・メルシャンの日本ワインです。

  • 日本のあわ
  • 笛吹甲州グリ・ド・グリ・無濾過
  • 鴨居寺シラー
日本のあわ
笛吹甲州グリ・ド・グリ・無濾過
鴨居寺シラー

祝村ヴィンヤード

資料館を出たあとは、隣接するブドウ畑「祝村ヴィンヤード」を周ってみました。

祝村ヴィンヤードでは、欧州で一般的な、ギョイヨ式と呼ばれる垣根式栽培のブドウ畑で、約20種のブドウが栽培されています。

一般的な日本のブドウ栽培は、棚仕立てで栽培されることが多いです。こんな感じで、ブドウの葉で天井を作って、その下にブドウの実がなっているイメージの栽培方法。一度は見たことがあるのではないでしょうか。

棚仕立てのイメージ写真

しかし、シャトー・メルシャン勝沼ワイナリーにある祝村ヴィンヤードでは、垣根式栽培を採用しているんですね。これは、高品質のブドウ栽培を目指した結果のようです。

シャトー・メルシャンの商品開発研究所の担当者さんは、このように話しています。

かつては「棚式栽培」という方法が、日本では主流でした。生食用では一般的な方法で、棚を仕立ててブドウのつるを這わせる。1本の木からたくさんのブドウができて、実が大きくなるとみずみずしくておいしいモノができるんですよ。でも、このブドウをワインの原料を使ったらどうなるのか。凝縮感に欠けてしまうんですよね。

そこで、欧州で主流の「垣根式栽培」を導入しました。地面から枝が垂直に立っていて、1本の木から収穫されるブドウの数が少ない。制限してつくることで、ブドウの凝縮感を味わうことができ、おいしいワインができます。
引用元:メルシャンの担当者が、何度も何度も「ブドウ畑」に足を運ぶ理由

エントランスの甲州同様、まだブドウの実は小さかったです。これから夏の間にぐんぐんと大きくなって、美味しいワインになるんですね!

久しぶりのワイナリー訪問、とても楽しかったです!

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