
第2回ワイン部:フランスのワイン&飲み会(2022年8月)
こんにちは。8月20日(土)に第2回YISAワイン部を開催しました。

【第一部】ワイン講座
自己紹介
今回は竹尾先生も参加してくださり、前回より2名増えての開催となりました!
いつも通り、自己紹介から始まります。今回も前回同様、好きなワインとお食事のペアリング…というと難しいですが、このワインにはこの食べ物が合う!と感じたものを1名ずつ発表しながら、自己紹介していただきました。
前回のワイン部でフランス在住の部員さんから教わった、夏のロゼワインの飲み方をやってみた方や、前回の二次会の飲み会で合わせた牡蠣×リースリングのペアリングが良かったなど、自由にお話ししていただきました。
ワインセミナー『フランスワイン』
私のワインセミナーではフランスワインを取り上げました。フランスは世界のワイン生産に強い影響を与え続けている国です。したがって、他の国のワインを選ぶとしても「ブルゴーニュワインさながら」「ボルドーブレンド」というように紹介されることが非常に多い。
現代では、フランスのワイン法はEUのワイン法に影響を与え、さらにそれは日本をはじめ、世界にも輸出されています。そうした背景からフランスワインの歴史や文化など、複合的にお話しました。
アジェンダ
- フランスワインの歴史
- フランスワインが大切にしているもの
- 著名なワインの産地・銘柄
今回もクイズを出題しています。ではさっそく各クイズとその回答を見ていきましょう!
第1問
Q. 当初、フランス南部でしかブドウ栽培ができませんでしたが、「あること」をきっかけに、ブドウ栽培はフランス全土へと広まっていきます。その「あること」とは一体何でしょうか?
A. ブドウの品種改良
もともと温暖なギリシアやイタリアなど地中海沿岸で栽培が盛んだったブドウは、南フランス以外のフランスは寒すぎて栽培ができませんでした。こちらの地図の、ピンク色の直線のが、2〜3世紀頃までのブドウ栽培の北限です。

しかし、リヨンの南のヴィエンヌ周辺に住んでいたアロブルゲス族という民族により、耐寒性のあるブドウ品種が生まれました。これにより、それまでの北限を超え、フランス全土でブドウ栽培とワイン作りができるようになったのでした。
第2問
Q. 長らくワイン業界では「優れたワインはフランスの神聖な畑でのみ作られる」という固定概念が信じられていました。その価値観は一般的に何と呼ばれているでしょう?
- セパージュ主義
- クロワール主義
- テロワール主義
A. 3.テロワール主義
テロワールとは、ブドウ畑を取り巻く自然環境要因のことです。フランスのワイン法はテロワール(産地)をベースに、さらに品質要件まで含んでいます。
選択肢1の「セパージュ」はブドウ品種のことです。アメリカやチリ、日本などのワインのラベルには、ブドウ品種(シャルドネや甲州、カベルネ・ソーヴィニョン、ピノ・ノワールなど)が明記されていることが多いです。
このようなワインを、フランスワインのAOCワインと対比させて、セパージュ主義と呼ばれるようです。(とはいえ、カリフォルニア産、山梨産など、原産地もしっかりしているワインも多いですが)
選択肢2の「クロワール」は、私が適当に考えた選択肢なので、実際にはクロワール主義というものは存在しません。
第3問
Q. 1855年当時、第1級に選ばれたシャトーは4つだけでした。1973年に異例の昇格を遂げたシャトーは次のうちどれでしょうか?
- シャトー・ラフィット・ロスチャイルド
- シャトー・ムートン・ロスチャイルド
- シャトー・オー・ブリオン
A. 2.シャトー・ムートン・ロスチャイルド
シャトー・ムートンは1855年は格付け2級でしたが、ワインの品質向上や地域経済への貢献など、さまざまな功績が認められ、1973年に昇格されたと言われています。
シャトー・ムートンのラベルは毎年デザインが変わります。記念すべき1973年は、パブロ・ピカソがデザインしました。こちらがその時のラベルです。

フランスから生中継
次のコーナーは、フランス在住のワイン部実行委員さんによるフランスからの生中継です。
今回は、リヨンの独自文化と思われるPot Lyonnais(ポ・リヨネ)についてご紹介いただきました。
Pot Lyonnaisはいわゆるデキャンタのようなもので、容量が460mlと、なんとも中途半端な量(笑)。750mlのフルボトルより半分くらい少ないので、色々な種類のワインを楽しみたい時に最適なのだそうです。


美食の街として知られるリヨンに、ぜひワイン部でもツアーを組んで行ってみたいですね、とみんなでおしゃべりしました。

リヨンは北に向かえばブルゴーニュ、南に向かえばローヌと、有名産地がすぐ近くにあるので、そのあたりのワインが多く販売されているのだそうです。羨ましいですね。
毎回恒例の、フランスの街角ワインショップのコーナーでは、部員さんの家の近くにあるワインショップを紹介していただきました。こちらのお店はワイン以外に、ウィスキーなども販売されているそうです。世界的に人気が高まっている日本のウィスキーも販売されていたそうです。



フランスは8月はちょうどヴァカンスの時期なので、お店は閉まっていたそうです…残念。

【第二部】テイスティング実践会
実はワインセミナーの中で、フランスのワイン法についてご紹介する際「ムルソー」というAOCをご紹介しました。

というのも、今回持ち込んだワインが「プチ・ムルソー」ということで買ったワインだったためです。法的には「プチ・ムルソー」というAOCは存在せず、こちらのワインは「ブルゴーニュ・コートドール」というAOCの仕様で作られたワインです。
「プチ・ムルソー」というのは「まるでムルソーのような味わいが楽しめる、格下AOCのワイン」という意味で使っただけの言葉です。
その表現通り、樽香が素晴らしい美味しいワインでした。


今回も生牡蠣をいただきました。合わせたのは山梨県の甲州というブドウ品種で作った白ワイン。酸味が高く、キリッとしているワインでした。



竹尾先生の社交性のおかげで、隣の席に座っていた女性グループとも仲良くなりました(笑)。こちらは彼女たちからいただいたマクドナルドのフライドポテト。私たちからはチーズを差し上げました。
今回も、とても楽しい会になりました。ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました!