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3月終わり辺りからしばらく暖かい日が続いていました。1週間ほどは暖房もつけずに過ごしていて、そろそろ我が家のファンヒーターも片付けようかと思っていました。

しかし寒さは突如として戻ってきました。

暖かくなって、一時は一緒に寝てくれなかった猫たちも、また布団の中に戻って来て、一緒に寝てくれるようになりました。

この寒さ。どうやら東京だけではなかったようです。

2021年4月上旬、フランスは季節外れの寒波に見舞われました。

ワイン界隈のみならず、Twitterのいたるところからブドウ畑で火を灯す写真や、凍つくブドウ畑の様子が流れてきました。

春霜(英語ではSpring frostと言います)は、シャブリやシャンパーニュのような冷涼なワイン産地では珍しくない自然災害です。こうした産地では、主にシャルドネやピノ・ノワールといったブドウ品種が、春霜の被害を受けることが多いです。

しかし今年はシャブリやシャンパーニュのみならず、ロワールやボルドーなど、フランス中で被害が報告されています。

フランスの中では比較的、南の方に位置しているボルドーでさえも、春霜の影響が出ているようです。特に影響を受けているのはメルロー。メルローはボルドーの中でも広く栽培されている黒ブドウ品種です。

ボルドーは、例えば赤ワインの場合、メルローの他にカベルネ・ソーヴィニョンやカベルネ・フランなど、複数のブドウ品種を栽培し、ブレンドすることでワインを作っている地域です。

メルローの他にもブドウ品種はあるのですが、なぜメルローに限って春霜の被害に合っているのでしょうか?

その答えは、メルローの発芽時期にあります。メルローは早期に発芽するEarly buddingの品種です。一方、カベルネ・ソーヴィニョン発芽は遅く(Late buddingと言います)、カベルネ・フランはその中間なので、メルローと比較すると春霜の被害にあいにくいのです。

メルロー同様Early buddingに区別されるのが、冒頭でご紹介したシャルドネやピノ・ノワール。

Early buddingの品種は3月頃に芽吹いてしまいます。日本でもそうですが、3月頃ってまだ時々寒いですよね。寒い時に春霜の被害に遭って新芽が凍ると、ブドウがうまく実らなくなってしまうのです。そうなると当然、最終的に収穫できるブドウの量が減ってしまいます。

春霜の一番の被害は、収穫量の減少です。

ブドウの生育期の天候次第では「出来の良いビンテージ」となる可能性もありますが、収量の低さだけはもうどうにもならないのです。

このブログの運営者のあけみと申します。晩酌のワインと、ワイナリーツアー旅行を楽しみに生きています。ワイン資格のWSET取得を機に、ワインの勉強が趣味となりつつあります。このブログでは私なりのワインの楽しみ方や、ワイナリーツアー旅行記などをご紹介しています。

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