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星の王子さま

箱根に星の王子さまミュージアムという施設があります。

赤毛のアンの舞台となったプリンス・エドワード島に行くのが夢だったような、乙女ちっくな母が生きていた頃、何度か一緒に訪問しました。

星の王子さまミュージアムで記念撮影する若い頃の私

南仏を思わせる街並みや美しい植物、そして可愛らしい星の王子さまのキャラクターが配置され、大人のリゾートといった雰囲気で大好きな施設です。星の王子さまを読んでいなくても楽しめますが、読んでいた方が楽しさが倍増します。

星の王子さまミュージアムには時々子供連れの方もいらっしゃるのですが、個人的にはこの施設は大人の方が楽しめると思っています。

というのも、星の王子さま自体が大人のためのメルヘンだから。

わたしは、この本を、ある大人の人にささげたが、子どもたちには、すまないと思う。でも、それには、ちゃんとした言いわけがある。そのおとなの人は、わたしにとって、第一の親友だからである。

(略)

そのおとなの人は、むかし、いちどは子どもだったのだから、わたしは、その子どもに、この本をささげたいと思う。おとなは、だれも、はじめは子どもだった。

「星の王子さま」より

この献辞から始まる星の王子さまは、子供が大人に成長するにしたがい失ってしまう純粋な心のようなものを思い出させてくれる物語だと思うのです。

著者のアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(1900~1944年)はフランス空軍のパイロットを務める中で、機体トラブルに見舞われサハラ砂漠に不時着します。この経験が星の王子さまに反映されているそうです。

ワイン界のサン=テグジュペリ

実はワイン界にもサン=テグジュペリが存在します。フランスの南西部に位置する一大ワイン産地ボルドー。

ボルドー(ジロンド河に合流するドルドーニュ河とガロンヌ河)

ボルドーといえば、1855年にナポレオン3世の命令により制定された格付けが有名です。格付け1級にはシャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・マルゴー、シャトー・ラトゥール、シャトー・オー・ブリオン、シャトー・ムートン・ロートシルトという5つのシャトーが格付けされています。

シャトー・マルゴーは同名のマルゴー村という村にあります。さらにAOPという原産地呼称制度では「マルゴー」という名称を定めていて、AOPマルゴーにはマルゴー村の他にカントナック村など近くの村も合わせて、全部で5つの村で作られたワインが含まれます。

「マルゴーのワイン」というと「シャトー・マルゴーのワイン」かもしれないし「マルゴー村のワイン」かもしれないし「AOPマルゴーのワイン」である可能性もあります。ややこしいですね。

そんなマルゴー村の格付け3級にシャトー・マレスコ・サン=テグジュペリというシャトーがあります。アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの曽祖父が1827年に購入し、所有していたシャトーです。ワイン好きの間では星の王子さまのシャトーとして知られています。

マルゴー村で作られるワインは、大変エレガントなワイン。ポイヤックのような力強さよりも、柔らかく気品に溢れたワインが多いです。

そして5級ある格付けの3級。そういった意味でも、シャトー・マレスコ・サン=テグジュペリはボルドーの高級ワインのちょうど真ん中でバランスの取れたワインと言えそうです。

私はシャトー・マレスコ・サン=テグジュペリ2012を、銀座のワインビストロ「Le Nougat(ヌガ)」さんでいただきました。

ヌガさんは、小売店価格そのままのような価格でグラン・ヴァン(素晴らしいワイン)をいただけるお店です。多彩なワインが置いてあるだけでなく、お料理も美味しく、店内もパリのビストロのような洒落た雰囲気。

中でも目を引くのが、大小さまざまな大きさのピンク色の象のぬいぐるみと、さらに2階の壁面に描かれたピンク色の象!

いたるところにピンクの象がいるので、担当してくださったソムリエールさんに聞いたところ、店名と同名の「Le Nougat」というシャンソンの歌詞にピンク色の象が出て来るそうで、その象をモチーフにしてお店を作ったのだとか。

少しエキゾチックなタッチで描かれた壁画と、ピンク色の象という空想の生き物に囲まれ、いわば異世界に迷い込んだような感覚でワインとお食事を楽しめるお店でした。

ここもまた、大人のメルヘン。

このブログの運営者のあけみと申します。晩酌のワインと、ワイナリーツアー旅行を楽しみに生きています。ワイン資格のWSET取得を機に、ワインの勉強が趣味となりつつあります。このブログでは私なりのワインの楽しみ方や、ワイナリーツアー旅行記などをご紹介しています。

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